2020年度小学生プログラミング必修化

2020年度から小学校で
プログラミングが必修化されます。

要は、全ての小学校で
全ての生徒たちがプログラミングの
勉強をしますよ。・・・という事なのですが

それでは、その小学生が大人になった
今から15年後、20年後は
みんなプログラミング言語が
ばりばり使えて、ソフトウェアを作れる様に
なるのか? ・・・・
というと、実はそういう事ではありません。

「プログラミング必修化」と言っても
C言語とか Python みたいなプログラミング言語を
やる訳ではありませんし、

そもそも「プログラミング」という教科が
新しくできる訳でもないのです。

プログラミング的思考とは?

プログラミング教育の目的は
プログラミングそのもののスキルを
身に付けることではなく
プログラミング的思考」を身につけることです。

「プログラミング的思考」とは
平成30年11月に文科省により発行された
「小学校プログラミング教育の手引 (第二版)」に
よると、以下の様に書かれています。

 自分が意図する一連の活動を実現するために、
どのような動きの組み合わせが櫃ようであり、
一つ一つの動きに対応した記号を、
どのように組み合わせたらいいのか、
記号の組み合わせをどのように改善していけば
より意図した活動に近づくのか、
といったことを論理的に考えていく力

ちょっと、何を言っているか
分からないかもしれないので、
現場で働くプログラマーの
開発を例にとって説明すると

  1.  作りたいソフトウェアの機能をイメージする
  2. イメージしたものを、プログラミング言語で記述する
  3. 実際に動かして確認する
  4. イメージと違った部分を修正して確認する

といった感じで進めています。

プログラマーというと
最初から正しいコードを
ひたすら書いているイメージが
あるかもしれませんが、
そんな事は「まれ」で、
実は、絶えず失敗を繰り返しながら
改善をし、正しいプログラムに
近づけていっているのです。

プログラミング的思考とは、
そういうものです。

人間同士の会話であれば、
自分と相手が共有している
経験や知識により
説明が不十分でも理解してもらえる部分は
たくさんあります。

しかし、コンピューターや
ロボットに何かさせるとなると
ゼロから論理的に正しい表現で
伝えるスキルが必要になります。

ただ、それを最初から
正しく伝えるのは難しいので
試行錯誤をして改善していく・・・

そういった、論理的思考や
改善していく思考を合わせたものが
「プログラミング的思考」なのです。

どの様な感じで進めていくの?

2020年からプログラミング教育が
必修化になったからといって
「プログラミング」という科目が
新しく増える訳でも
何かの科目の教科書に新たに「プログラミング」という
項目が追加される訳でもありません。

では、プログラミング教育は
どの様に行なっていくのか? というと
それは、いろいろな科目に関連する形で出てきます。

先ほど出てきました
「小学校プログラミング教育の手引 (第二版)」
によりますと、例として

  • 都道府県の名称と位置 (社会)
  • 正多角形の作図 (算数)
  • 電気の性質や働き (理科)
  • 音楽づくり (音楽)
  • 炊飯 (家庭)
  • 情報による探求的な学習 (総合)
  • クラブ活動 (課外)

といった様なものが挙げられていますし、
これまでに先駆けてプログラミング教育を
導入した学校の事例を見ると

 ことわざ (例えば「一石二鳥」) をアニメーションで表現 (国語)
 カードを組み合わせて体操を作る (体育)

といった様な事を取り組んでいるところも
ある様です。

これは、裏を返せば、プログラミング教育については

「何も決められていない」

というのが現状であり、
完全に学校や先生といった現場任せになっています。

プログラミング教育の評価は?

これまで度々出てきている
「小学校プログラミング教育の手引 (第二版)」
によると、評価に関しては

「それぞれの教科等の評価基準により評価」

となっています。

2020年からのプログラミング教育は
いろいろな科目に関連する形で
出てきますが、要は
算数なら算数、国語なら国語の評価基準で
評価するだけで
プログラミングそのものは評価しないという事に
なります。

ですから、プログラミングができない生徒は
通知表の評価が下がってしまう・・・とか
そういった心配はなさそうです。

まとめ

ここまで、2020年から始まる
プログラミング教育の
概要についてまとめてみましたが、

最初は完全に現場まかせで始まるみたいですね。

ですから、今後の小学生が
どの様な「プログラミング教育」を受けるのかは
学校や先生に依存するところが大きい様です。

ただ、これまでも
プログラミング教育の重要性を感じて
必修化に先駆けてプログラミング教育に
取り組んでいるところはある様ですので
そういった先端をいく学校が
いろいろ事例を作っていって
他の学校が、それを参考にしていく・・・という
流れになるのではないかと思っています。

いずれにしても
しばらく様子見の状態が続きそうですね。

 

参考

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プロフィール

田中 聡

Trans-IT [トランジット] 代表

Mass++ ユーザー会 代表

略歴
1998年 東京工業大学理学部情報科学科卒業。2000年 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究課卒業。
塾講師 (高校数学・物理) を経験した後、2001年に IT 業界に就職。 主に研究者を対象とした実験データの表示・解析ソフトを開発する。2015年4月にフリーランスとして独立。Trans-IT [トランジット] を立ち上げる。現在は栃木を拠点にソフトウェア開発を行なう傍ら、ホームページ作成やプログラミング講師、専門学校非常勤講師といった業務も行なう。主な実績は こちら
得意分野
数値計算、2次元・3次元の表示機能の開発、
変更や拡張に強いソフトウェア設計
趣味
トライアスロン
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